がん保険の加入率とがん統計データ
「がん保険にはどれくらいの人が入っているのだろう?」
「どれくらいの割合の人ががんになっているのだろう?」
がん保険を考える際には、がん保険の加入率やがんによる死亡率、どのようながんが特に多いのか?などのデータが気になる方は多いのではないでしょうか?
このページでは、がん保険の加入率や、がんそのものの統計データについて詳しく解説していきます。
※下記の情報は、生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」、国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」を参照しています。
生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」
【目次】
がん保険の加入率は「39.1%」
生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によると、がん保険及びがん特約の加入率は39.1%です。
過半数には及びませんが、下記のように平成13年以降は増加傾向にあります。
資料:(公財)「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査《速報版》」をもとに作成
生涯でがんになる確率は「男性:65.5%」「女性:51.2%」
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」によれば、生涯でがんに罹患する確率は、男性65.5%(2人に1人)、女性51.2%(2人に1人)となっています。
男性の方が女性に比べて、がんになる確率が高くなっています。
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」「がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2019年データに基づく)」をもとに作成
がんになるリスクは年齢とともに高くなります。
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」「がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2019年データに基づく)」をもとに作成
生涯でがんによる死亡率は「男性:26.2%」「女性:17.7%」
上記のがんになる確率は2人に1人でしたが、生涯で死亡する確率は、男性で26.2%、女性17.7%です。
男性は4人に1人、女性は6人に1人の方ががんで死亡するという試算結果となっています。
60歳までにがんになる確率はおよそ「男性:7.6%」「女性:12.5%」
生涯でがんになる確率は、男性65.5%、女性51.2%と前述いたしましたが、
現在の年齢が0歳の場合、
60歳までにがんになる確率はおよそ「男性:7.6%」「女性:12.5%」となっています。
70歳までではおよそ「男性:21.4%」「女性:21.4%」、
80歳までではおよそ「男性:43.0%」「女性:33.3%」となっています。
これらの数字を見ると、若いうちはがんになる確率はそれほど高くはないといえます。
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」「がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2019年データに基づく)」をもとに作成
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」「がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2019年データに基づく)」をもとに作成
60歳までにがんで死亡する確率はおよそ「男性:1.5%」「女性:1.6%」
生涯がんで死亡する確率は、男性26.2%、女性17.7%と前述したしましたが、
60歳までにがんで死亡する確率はおよそ「男性:1.5%」「女性:1.6%」となっています。
70歳までではおよそ「男性:5.3%」「女性:3.8%」、
80歳までではおよそ「男性:13.4%」「女性:8.0%」となっています。
がんになる確率と同様に、がんによる死亡率も若い世代ほど確率が低くなっています。
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」「がんで死亡する確率~累積死亡リスク(2021年データに基づく)をもとに作成
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」「がんで死亡する確率~累積死亡リスク(2021年データに基づく)をもとに作成
がんの罹患者数の多い部位は「男性:前立腺」「女性:乳房」「男女計:大腸」
がんにかかる人の中で、最も多い部位は、男性は前立腺、女性は乳房、男女の合計では大腸です。
他にも上位5位以内は以下のとおりです。
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」をもとに作成
がんの死亡者数の多い部位は「男性:肺」「女性:大腸」「男女計:肺」
がんの罹患者数は前述のとおりでしたが、死亡者数の多い部位は、男性は肺、女性は大腸、男女の合計では肺です。
罹患者数とはまた違うデータになっています。他にも上位5位以内は以下のとおりです。
資料:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」をもとに作成
がんの入院日数は減少傾向、通院治療は増加傾向
がんの罹患者数は前述のとおりでしたが、がんによる入院日数は年々減少傾向にあります。
資料:厚生労働省「平成14年~令和2年 患者調査」をもとに作成
上のデータをご覧頂ければおわかりのとおり、平成14年には40日前後だった、がんの平均入院日数は、18年後の令和2年には20日前後と、半分以下の日数まで減少しています。
これは医療技術の進歩と、国の政策で入院が短い方が病院の利益が上がるようになってきたことが主な要因です。入院治療の日数が減るということは、反対に通院による治療の日数が増えることにもつながります。
がんに備えるためには、通院に対する備えも考えておかなければなりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
がん保険の加入率は「39.1%」(※)と、4割ほどです。医療保険の加入率「65.7%」(※)と比べると、まだまだ少ないといえます。しかしながら、年々その需要は増えており、加入率が上がってきています。
前述したとおり、生涯でがんに罹患する確率は、男性65.5%(2人に1人)、女性51.2%(2人に1人)となっています。若いころよりも、年齢が高くなるにつれて、がんになる確率が上がっていきます。
その反面、医療の進歩と国の政策などにより、がんによる平均入院日数は減少傾向にあります。このため、入院保障同様に通院に対する備えについても、注意が必要です。
がんに対して、どう備えていくか?これらのデータを参考になさってください。
※(公財)生命保険文化センター「2022(令和4年)度 生活保障に関する調査《速報版》」より
AFH283-2024-0017 3月5日(260305)