自動車保険に付けられる個人賠償責任特約ってどんなもの?

自動車保険に付けられる個人賠償責任特約ってどんなもの?

自動車保険に付けられる特約として「個人賠償責任特約」というものがあります。この特約は、自動車保険以外の損害保険にも付帯できることがあります。ここではこの「個人賠償責任特約」の特徴と、自動車保険に付帯しておくことのメリットなどについて、知っておきましょう。

日常生活での事故やトラブルに対応できる「個人賠償責任特約」

ごく普通に日常生活を過ごしていたとしても、何らかの事故やトラブルに巻き込まれ、時にはご自身が責任を負わなくてはならない事態になることもあり得ます。

近年、特に注目されているのが、「自転車事故による賠償責任の高額化」です。
ある事故の事例においては、小学生が自転車走行中に猛スピードで坂を下っていたところ、歩行していた60代女性に衝突。被害者の女性が寝たきりの障害状態となってしまい、小学生に賠償責任が課せられました。その賠償額はなんと約9,500万円!
加害者が子どもや未成年であっても、賠償責任は課せられることとなり、その額は場合によっては上記のようにとんでもない高額になることもあります。

●自転車による事故に限らず、日常生活にはさまざまな事故やトラブルが起こり得る可能性があります。

  • 子どもが公園でキャッチボールをしていた時に、他人の家の窓ガラスを割ってしまった
  • ショッピングモールやデパートで買い物をしていた時に、手に取った商品を落として壊してしまった
  • 飼い犬と散歩をしていた時、目を離した隙に他人に噛みついて、ケガをさせてしまった

このような時、自動車保険に「個人賠償責任特約」を付帯していると、補償の対象となり得ることがあります。「個人賠償責任特約」は、自動車事故以外の日常生活中の事故により、損害賠償責任を負うことになってしまった場合に、保険金を受け取ることができる特約です。

個人賠償責任特約で補償される人は?

●個人賠償責任特約の補償対象となるのは、一般的に下記の人が対象となります。

  • 契約者本人
  • 契約者の配偶者
  • 契約者または配偶者と生計を共にする同居の親族
  • 契約者または配偶者と生計を共にする別居の未婚の子

家族の内の1人が契約している保険に対して特約を付けていれば、家族全員が補償の対象となることになるので安心ですね。

個人賠償責任特約の補償金額は?

個人賠償責任特約による補償金額は、一般的に1億円や無制限となっているものですが、保険会社によっては5,000万円や3,000万円などのプランもあります。
では実際にはいくらぐらいの補償金額を持っているのが望ましいのでしょうか?

最初に挙げた自転車事故の例のように、賠償責任事故の内容によっては賠償額が1億円前後になるケースも少なくありません。保険会社によっては無制限のプランのみとなっていることもありますので、そういった状況を鑑みると、可能であれば無制限に、最低でも1億円にしておくことが望ましいでしょう。

個人賠償責任特約の重複に注意!どんな保険に付けられる?

個人賠償責任特約の必要性については理解いただけたと思いますが、では自動車保険を契約する時には必ず付けておくべきかというと、そうではありません。

●実は、個人賠償責任特約(保険)を付けられる保険が他にも存在するからです。

  • 自動車保険
  • 自転車保険
  • 火災保険
  • 傷害保険
  • クレジットカードの会員専用商品

主なものだけでも以上のような保険やサービスに付帯する形で、個人賠償責任の補償を受けることができます。

●ここで注意しておくべき点が、「個人賠償責任特約の重複」です。

例えば、自宅の火災保険に個人賠償責任特約が付帯されている場合で、新たに購入した自動車に対して自動車保険を契約する際にも個人賠償責任特約を付けた場合、実際に賠償責任が発生したとしても複数の保険の個人賠償責任特約から補償を受けられるわけではありません。

自動車保険のみで考えても、家族で複数台の自動車を所有している場合、家族内の誰かの車に対して個人賠償責任特約が付帯されている場合は、他の車においてさらに個人賠償責任特約を付ける必要はありません。
これは、個人賠償責任特約で補償される範囲が、一般的に「契約者本人・配偶者・同居の親族・別居の未婚の子」となっているからです。なので、家族内で2台目以降となる車にも個人賠償責任特約を付けると補償の重複となり、支払保険料の無駄になってしまうことがあります。

また保険会社によっては「個人賠償特約」「日常生活賠償責任特約」など、名称が異なっていることがありますが、いずれも同じ内容の補償を受けられる特約であることがほとんどです。特に自動車保険と火災保険など、保険種目が異なる場合は、名称が違っても同じ補償内容であることがあり得ますので、個人の自動車保険だけではなく家族内で加入しているその他の損害保険を含め、補償内容や特約を一通り確認して重複とならないように注意するようにしましょう。

また、例えば自動車保険に個人賠償責任特約を付けていた場合、車に乗らなくなったり手放したりした時に同時に自動車保険も解約することになると、一緒に付帯されていた個人賠償責任特約もなくなってしまうので注意しましょう。

このように、個人賠償責任特約を付けていた保険を解約すると、同時に特約も失うこととなりますので、他の損害保険などの特約を見直して特約を追加する必要があります。いざという時に個人賠償責任特約による補償を受けられなくならないよう、家族内の損害保険をきちんとまとめて管理しておきましょう。