私の車にも必要?車両保険について考える

私の車にも必要?車両保険について考える

万一の事故を起こしてしまった時などに、契約した車両自体の損害について補償してもらえるのが「車両保険」です。
「車両保険」においては、交通事故による損害のみではなく、「イタズラで車のボディーに傷をつけられてしまった」「朝起きたら車が盗難されていた」など、相手のいない(わからない)損害に対しても補償してもらうことができます。

価値のある補償ではあるのですが、車両保険を付ければそれだけ保険料も高くなるものですので、愛車の状況によって、車両保険を付ける必要性が高いのか低いのかを判断し、検討しておきましょう。

補償範囲で保険料が決まる ~車両保険のタイプ~

車両保険を検討するにあたり、車両保険のタイプによって補償してもらえる範囲が決まるという点を理解しておきましょう。
補償の対象となる範囲を絞れば、比較的保険料を抑えつつ、車両自体の損害について備えることができます。

●車対車(エコノミー)

相手がわかる(確認できている)車同士の事故による損害のみを補償

●車対車+A(エコノミー+A)

相手がわかる(確認できている)車同士の事故による損害に加え、車両の盗難やイタズラ、台風や洪水などの災害による損害までを補償

●一般車両保険

相手のいない自損事故や当て逃げなども含め、車両の損害すべてを補償

車両保険のタイプと補償範囲
※上記は一般的な車両保険のタイプとなり、保険会社や商品によって補償範囲や補償内容の異なる場合があります

当然ですが、補償の範囲が広がれば広がるほど、負担する保険料は高くなる傾向にあります。

どのタイプの車両保険を選ぶとしても、注意すべき点は、「必ずしも車両の購入金額の全額を補償されるわけではない」という点です。

新車購入時に、購入金額と同額となる保険金額の車両保険を付けていた場合でも、数年後には中古車市場におけるその車両の価値が下がっていますので、保険料は高いままなのに補償される金額は少ないという状況になりがちです。
例えば、保険金額200万円の車両保険を付け続けていたとしても、数年後、全損になった時点での価値によっては数十万円程度の補償しかもらえない、ということもあり得るのです。
「『万一の時には200万円を貰える』と思って毎年支払っていた高い保険料が今となっては無駄だった」ということにもなってしまいます。

これは車両保険の補償内容や保険金額を見直さずにいた場合ですので、毎年の更新時には、現在の車両の価値を確認するとともに、補償内容と保険金額を見直しておくと、保険料を抑えることができるかもしれません。

車の種類によって保険料が変わるしくみ ~車両料率クラス~

車両保険の保険料については、補償される保険金額や補償される範囲のタイプ別のほかに、「車両料率クラス(型式別料率クラス)」によって、支払うことになる保険料が決まります。

例えば、1人の人が、違う車種の新車を同じ金額で購入した場合に、同じ補償内容となる車両保険を付けた場合でも、その車種によって保険料の異なる場合があります。
これは保険料の算出のために、対象となる車種に応じた「車両料率クラス」が適用されているためです。

車両料率クラスは、最低の「1」から最高の「9」までの数字で、その車のリスクを表します。数字が大きいほど、リスクが高いという評価になり、保険料も高くなります。また、同じ車種であっても「型式」により、料率クラスの異なる場合があります。

例えば、あまりスピードを出しにくく、危険な運転をする可能性が低いとされるコンパクトカーでは「3」や「4」と低く、スポーツカーや高級車など、事故を起こすリスクが高いとされる車種については、「9」と高くなっている場合があります。
また、盗難の多いことで有名な大型SUV車なども、車両の損害リスクが高いということで、最高の「9」とされています。

この車両料率クラスを基に、保険料が算出されますが、メーカーの異なるコンパクトカー同士など同タイプの車種の場合でも、車両料率クラスの異なる場合がありますので、新車購入時の検討要素のひとつとしてみても良いかもしれません。

なお「車両料率クラス(型式別料率クラス)」については、「自家用普通乗用車および自家用小型乗用車」にのみ適用されていますので、軽自動車や貨物車などの場合には保険料算出の対象とはなりません。
また、この料率クラスについては、「損害保険料率算出機構」によって、毎年見直し・更新されているので、もし契約者が20等級のままであっても、契約車両の型式の料率クラスが上がった場合は、翌年の保険料が高くなることもあります。

さまざまな状況を考慮して、車両保険の必要性を検討しましょう

それではどのような車両であれば車両保険を付けるべきなのかという点について、さまざまなケースを考えてみましょう。

●まずは購入する車や運転者の状況から考えます。

例えば、新車や高級車を購入した場合などは、いかなる場合でも補償をしてもらえる可能性のある「一般車両保険」を付けるのが一般的と考えられます。
車を買い替えて間もない時は車幅感覚などが慣れていないことも多く、自損事故を起こしたり、自身に過失のある事故を起こしたりする可能性も、比較的高くなることでしょう。また、購入した車のローンが残っている時に事故となってしまった場合、車両保険に入っていなかったとすると、修理または再買い替えにかかる費用を負担しながら、残ったローンも払い続けなければならないことになります。
こうならないために、新車購入直後については、できるかぎりガッチリとした補償をつけておく必要性は比較的高いと考えられます。

買い替えから数年が経過し、車の運転にも充分慣れてきた頃に、タイプを「車対車+A」や「車対車」のようなエコノミータイプへ変更することで、保険料を抑えるのも良いでしょう。ただしエコノミータイプへの変更後に自損事故を起こしてしまうと、車両保険による補償を受けられなくなりますので、それまで以上に安全運転を心がけるようにしましょう。

●車種や運転技術などに関わらず、その車の置かれる生活環境からも考えてみましょう。

例えば、野生動物が多数確認されるような地域に住んでいる場合、ご自身が充分な安全運転をしていたとしても、野生動物の飛び出しにより事故となってしまうこともあり得ます。野生動物との接触事故においては、その管理責任を問うことができませんので、単独事故として扱われる場合がほとんどです。

たとえその動物と直接接触しなかったとしても、動物を避けるためのハンドル操作により、自損事故を起こしてしまうことも考えられます。
このような地域に住んでいる場合、あらゆるリスクを想定すると、エコノミータイプの車両保険では充分な補償を受けられないという可能性もあります。

また、エコノミータイプの車両保険では、当て逃げによる損害も補償されませんので、自宅から離れた駐車場に駐車をすることが多い場合などは、そのことを充分理解したうえでタイプを選ぶように気を付けましょう。

いずれの場合にしても、毎年の更新の際には、中古車市場での車両価値についても確認し、保険金額の見直しをすることも、その時点における充分な車両補償を維持しつつ保険料を抑えるためには大事です。