介護の形態は主に3つ
介護は主に「在宅での介護」と「施設での介護」に分けられます。
さらに最近は、各市町村が主体になり、地域住民のニーズに合わせて、より細やかでバランスの良いサービスが提供されています。それが2006年から新しく始まった「地域密着型サービス」と呼ばれるもので、介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らしていけるように、市町村指定の事業者が地域住民にサービスを提供するというものです。
これら3つが、主な介護の形態です。
【目次】
在宅介護とは
必要に応じて在宅介護支援サービスを調整すれば、介護にかかる費用を抑えることができるのがメリットです。
介護を受ける側にしてみれば、慣れ親しんだ自宅で、第三者ではなく家族が世話をしてくれるという安心感は何よりのメリットといえます。
一方で、介護をする家族の負担は大きく、介護の状態が重度であったり、長期にわたる場合は、精神的にも肉体的にも、また就業が困難になるようなときは、経済的な負担も増大してしまうマイナス点はあります。
在宅介護の場合は、家族が介護に割ける時間、介護できる範囲の状況に合わせて在宅介護支援サービスを利用します。
- ●家族が介護する
- ●訪問介護サービスを利用する(自宅訪問)
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ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事や入浴、排泄、衣服の着脱などの日常生活の介助や、料理・洗濯などの生活援助を受けるサービスです。
- ●通所介護サービス(デイサービス)
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デイサービス事業所に通い、入浴や食事、その他日常生活の介護を受けられるサービスです。デイケアは、老人保健施設や病院に通い、機能維持や機能回復を目指し、理学療法や作業療法を中心にリハビリテーションを受けられるサービスです。
- ●短期入所介護サービス(ショートステイ)
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別名「ショートステイ」とも呼ばれ、仕事の繁忙期や旅行などで家族が一時的に介護ができないような時に、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの施設に短期間(数日~1週間)入所し、入浴や食事、その他の日常生活における介護を受けるサービスです。
- ●小規模多機能型居宅介護
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デイサービスを中心に訪問介護、ショートステイの3つのサービス形態が一体となり、24時間切れ間なく提供されるサービスです。
地域密着型サービスのひとつで、原則として施設のある市区町村に住民票のある方が利用の対象となります。
施設介護とは
老人ホームなどの介護施設で介護を受けるというものです。
介護施設では、介護士や看護師などの専門家が、常にお世話をしてくれるので緊急時なども安心です。また、家族に負担をかけなくて済むということで精神的なストレスから解放されたり、入居する高齢者同士で趣味を楽しめたりするという、在宅介護にはないメリットがあります。家族も介護の負担から解放されるので、精神的に優しく接することができるという方もいるようです。
介護施設には色々なタイプがあり、自分の生活スタイルや身体状況に合わせて選択するわけですが、サービスの内容等によってかかる費用もさまざまです。一般的には在宅介護の場合よりも高くなります。
地域密着型サービスとは
2006年から、要介護状態になっても住み慣れた地域で暮らしていくことができるように、介護サービスのひとつとして「地域密着型サービス」が始まりました。
原則として、利用は要介護(要支援)認定を受けた市区町村の住民に限定されます。
地域密着型サービスが受けられる施設としては、認知症の人が少人数で生活する「グループホーム」や、認知症の人を中心に通所、宿泊または自宅での介護が受けられる「小規模多機能型居宅介護」対応施設などがあります。