貯蓄型医療保険とは?

貯蓄型医療保険とは?

みなさんは保険の話の中で「掛け捨て」という言葉を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
医療保険などに加入して、全く病気にもならなかったとしても、支払った保険料が戻ってこないタイプの保障の持ち方です。
その反対に、支払った保険料が戻ってくるタイプの保険を「貯蓄型医療保険」といいます。

「支払った保険料が戻ってくる」と聞くと、貯蓄型医療保険の方が得なように思えますが、実際に人気があるのは「掛け捨て」の医療保険です。

果たしてそれはなぜなのでしょうか?このページでは、貯蓄型医療保険のメリットとデメリットを中心に、わかりやすく解説していきます。

貯蓄型医療保険とは?

「貯蓄型医療保険」とは、支払った保険料が満期になったときや、決めた年齢になると戻ってくる医療保険です。

例えば、保障が一生涯続く「終身医療保険」に入っていて、75歳で保険料が戻ってくるように契約した場合。75歳まで保険を使わずに健康であった場合には、これまで支払った保険料が75歳のときに戻ってきます。さらにそのまま保障も続いていきます。
「支払った保険料が戻ってくる」という点は、非常に大きなメリットではありますが、その代わりに「掛け捨て」の保険に比べて保険料が高いなどのデメリットもあります。
「ケガや病気などに備えながら、同時に貯蓄もしていく」という性質を持った保険です。

それでは貯蓄型医療保険について、メリットとデメリットを解説いたします。

貯蓄型医療保険のメリット

まず貯蓄型医療保険のメリットについてご紹介します。
貯蓄型医療保険は「保障を持つ」という考え方のほかにも、「貯蓄」という性質も合わせ持っています。
そのため、貯蓄という側面では「定期預金」などと比較したメリットなどもご紹介します。

●メリット1.支払った保険料が戻ってくる

前述のとおり「支払った保険料が戻ってくる」点が貯蓄型医療保険の最も大きな特徴であり、メリットでもあります。
ケガや病気になったときには給付金が支払われるだけでなく、さらに満期になったときや一定の年齢になった時、解約したときにもお金が返ってきます。(解約する時期によって、戻り率は変わります)

●メリット2.定期預金の金利より戻り率が高い

貯蓄の面で考えてみると、貯蓄型医療保険の戻り率は、銀行の金利よりも高い傾向にあります。
さらに保険料は自動で口座から支払われるため、強制的に貯蓄しやすいというメリットがあります。
また、途中で解約すると支払った保険料を下回る可能性もあるため、途中で貯蓄を辞めにくいという点も、貯蓄の継続といった側面から見れば、メリットです。

●メリット3.節税対策になる

貯蓄型医療保険の保険料は、銀行への預金と異なり「保険」ですので、「生命保険料控除の対象」になります。そのため、定期預金と比べると、納める所得税の金額を抑えることができます。

「生命保険料控除って何?」という方もいらっしゃると思いますので解説します。
私たちが納めている所得税や住民税は、給与などの所得の金額をもとに計算されています。その所得から、生命保険などの保険料を支払った場合、その金額を差し引いて税金を計算します。これを「生命保険料控除」といいます。

貯蓄型医療保険のデメリット

挙げてきたメリットを読んでいただくと、貯蓄型医療保険の方が得する部分が大きいように感じた方が多いのではないでしょうか?
しかしながら、実際に加入している方が多いのは「掛け捨て型」の保険なのです。それはなぜなのでしょうか?上記に紹介したメリットに対して、デメリットを紹介していきます。

●デメリット1.保険料が高い

貯蓄型医療保険は、掛け捨て型に比べて、月々支払う保険料が高くなります。
これは「ケガや病気の保障」だけでなく、貯蓄も兼ねているためですが、月々の支出が高くなるので、保険を選ぶ際には敬遠する方が多くなってしまいます。

貯蓄型と掛け捨て型

●デメリット2.病気やケガになると戻ってくるお金が減る

貯蓄型医療保険は、満期まで健康でいられた場合にお金が戻ってくる保険です。
つまりそれまでに病気やケガなどで入院し、保険を使った場合には戻ってくるお金は少なくなってしまいます。

●デメリット3.途中で解約すると損をする

次のデメリットは、途中解約すると元本割れを起こす可能性がある点です。
満期まで契約を続けられれば、支払った保険料が戻ってきますが、途中で解約してしまった場合には、時期によっては支払った金額を下回ってしまいます。定期預金と違い、途中解約で損をする可能性がある点が、大きなデメリットのひとつです。
さらに、高齢になってから保険料が支払えなくなってしまい、貯蓄型保険を解約せざるを得なくなると、戻ってくるお金が少なくなるだけでなく、高齢で新しい保険にも入れず、無保険になってしまうという大きな問題もあります。

●デメリット4.インフレリスクがある

次に、貯蓄型医療保険は「戻ってくる金額が契約時に決まってしまう」という特徴があります。
そのため、貯蓄型医療保険でお金を増やしても、インフレで物価が上がった場合には、もらえるお金が減ったのと同じことです。(インフレに強い保険としては、変額保険や積立利率変動型保険などがあります。)

●デメリット5.商品の種類が少ない

貯蓄型医療保険よりも掛け捨て型の人気の方が高いため、掛け捨て型と比べて保険商品が少なく、商品の選択肢が少ない点もデメリットのひとつです。
また、2016年から始まったマイナス金利により、さらに貯蓄型保険の商品は減ってきています。低金利になってきていることからも、貯蓄型医療保険のメリットが薄くなってきています。

まとめ

貯蓄型医療保険は「支払った保険料が戻ってくる」と言えば、掛け捨て型よりも得なイメージです。
確かに、「お金が戻ってくる」のほかにも、「定期預金より金利が高い」「生命保険料控除で節税できる」などの大きなメリットがあります。
しかし、月々支払う保険料が高い点や、病気やケガになったときや解約したときに戻ってくる金額が減ってしまうなどのデメリットもあり、それは長期的には予見しにくいと言えます。
貯蓄型医療保険に加入した場合には、将来困窮する事態になった際のリスクもあり、何より月々の保険料が高いため、やはり掛け捨て型を選ぶ方が多い傾向にあります。

AFH283-2020-0012 3月23日(210323)