医療保険の特約の種類

医療保険の特約の種類

みなさんは保険の話の中で「特約」という言葉を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「特約」とは、簡単に説明すると、保険の主契約(契約の本体のようなもの)に付けるオプションのようなものです。

医療保険の主契約は「入院給付金保障」と「手術給付金保障」の2つで構成されています。(入院給付金保障は、入院1日に対していくらで計算して支払われる保障で、手術給付金保障は、1回の手術に対していくらとして給付金が支払われる保障です)
これらの主契約に加えて、特約を付けることで、例えば特定の病気に対する保障を厚くするなど、ご自身に合った保障の形を作ることができます。

「特約」には、さまざまな種類のものがあります。保険会社や保険商品によっても異なりますが、その代表的なものを中心に解説します。

特約は任意で追加するもの

医療保険は、前述したとおり「主契約」と「特約」によって成り立っています。
主契約は、外すことのできない契約の柱であるのに対して、特約はオプションのように任意で付けるものになります。
つまり、特約は主契約なしで単独で契約するものではありません。
このため、医療保険は「主契約+特約」または「主契約のみ」のいずれかの形での契約になります。
特約は追加するほど、保険料が高くなっていきます。医療保険の契約の際には、どのような特約を付けるのかの取捨選択が大事です。

主契約+特約

特約の種類

それでは、特約にはどんな種類のものがあるのでしょうか?
保険会社や保険商品によって、さまざまな特約がありますが、主なものについて詳しく解説していきます。

●先進医療特約

「先進医療」による治療費を補てんするために付ける特約です。
「先進医療」とは、大学病院などの高度な医療機関で研究・開発されてきた最新医療技術で、安全性と治療効果はある程度認められていますが、健康保険の対象とするかどうかはまだ検討中の厚生労働大臣が認めた医療技術です。
健康保険の適用外になるため、治療費は高額になる場合があります。
先進医療特約とは?

●通院特約

入院後に通院した場合に給付金が支払われる特約です。
但し「主契約で入院保障の対象になっている病気」での通院が対象となっているので注意が必要です。

●がん診断給付金特約

がんと診断された場合に給付金を受け取ることができる特約です。
がん保険に加入していれば、診断給付金保障が付いていますが、医療保険のみに加入されている場合には、この特約で備えることができます。
医療保険には「診断給付金」はありませんが、がんの保障にはとても重要な給付金です。
がんの治療は、治療方法や状況によっては、治療に高額の費用がかかることがあります。治療開始時期にまとまったお金を用意しておけることで、安心して治療に取り組むために、がんの保障では診断給付金が重要視されています。

●がん入院特約

がんで入院した時に給付金を受け取ることができる特約です。
通常は「疾病入院特約」や「総合医療特約」などと一緒に付加します。がん入院特約の特徴としては、疾病入院特約などの他の入院特約と違い、入院日数が無制限という点です。(保険商品によっては無制限ではないものもあります)

がんの保障に加入する際には、通常「加入してから90日間は保障の対象外になる」というルールが適用されています。これは、がんの初期症状が現れてからがん保険に加入する人が増えてしまうことで、保険料と給付金のバランスが崩れてしまわないようにするためのルールです。
この「90日間は保障の対象外になる」というルールは、がんに関連する他の特約にも設けられている場合がありますので、注意が必要です。

●抗がん剤治療特約

入院または通院による抗がん剤治療を受けたときに、給付金を受け取ることができる特約です。
給付金額の通算限度がないため、転移や再発などで何年にも渡って治療が続いた場合にも、給付金を受け取ることができる点が大きな特徴です。

抗がん剤治療を受けると、月1回10万円などの決まった金額を受け取ることができます。保険商品によっては「ホルモン療法」や「疼痛緩和薬」も保障の対象になっている場合があります。
ホルモン療法は、乳がんや子宮がん、前立腺がんなどのホルモンとの関わりが深いがんに対して行われる治療法です。抗がん剤に比べて、副作用が少ない点が大きな特徴です。
疼痛緩和薬は、抗がん剤治療や放射線治療に伴う痛みを抑えるための薬です。

抗がん剤治療特約を検討する際には、どこまでの範囲が対象になっているか?確認が必要です。

●三大疾病特約

日本人の死因に多い病気「がん、脳卒中、急性心筋梗塞」を「三大疾病」と呼びます。
その三大疾病への備えを手厚くするのが「三大疾病特約」です。
三大疾病特約は、三大疾病になると支払われる保障ではなく、「三大疾病の所定の状態」になった際に支払われる保障ですので、内容の確認に注意が必要です。

●女性疾病特約

女性特有の病気(乳がん、子宮頸がんなど)や、女性がかかりやすい病気(バセドウ病、鉄欠乏性貧血など)への保障を手厚くするために、医療保険に上乗せする特約です。

●長期入院特約

主契約の「入院給付金」を受け取ることができる「入院限度日数」を超えた場合に、入院給付金を受け取ることができる特約です。
保険商品によっては、主契約で入院限度日数が60日、90日、120日、180日などと固定されている中から選べるようになっているまたは、基本は60日に固定されている場合があります。
このように、主契約で選べる日数以上の入院限度日数の保障を持ちたい場合には、この長期入院特約で補うことができます。

●生活習慣病特約

生活習慣病(がん、心臓病、脳卒中、糖尿病、高血圧など)で入院した場合に、入院給付金が追加して支払われる特約です。上記に紹介した「三大疾病」と重複してくる病気もありますが、こちらの範囲の方が広いことが特徴のひとつです。
注意すべき点としては、生活習慣病の定義が、「一般的な解釈」と「保険会社の解釈」で異なるところです。
保障の対象となる病気については、保険商品をしっかり確認しておくことが重要です。

●保険料払込免除特約

大きな病気になってしまい、仕事ができなくなってしまうと、保険料の支払いが難しくなってしまいます。そこでその支払を免除することができるのが、この「保険料払込免除特約」です。
三大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞)の所定の状態や高度障害になってしまった場合、それ以後の保険料の支払いが免除されます。
但し注意が必要なのは、三大疾病特約と同様に「所定の状態」になった場合に支払われる特約であるという点です。保険商品や保険会社によって異なりますので、支払われる条件の確認をしておくことが重要です。

●健康祝金特約

一定期間健康だったら、お祝い金が貰える特約です。

まとめ

医療保険には、主契約に加えてさまざまな特約を付けることができます。

「がん」や「三大疾病」、「生活習慣病」など、特定の病気の保障を手厚くすることもできますし、長期入院に備えるために「長期入院特約」を付けることもできます。
但し、病気になったら支払われるのではなく「病気の所定の状態になったら」支払われるタイプの特約もあるので、事前に契約内容の確認には注意が必要です。
家系などで、特に心配な病気や気になる病気の保障を手厚くするなど、自分に合った保険のかたちを作ることができるのが、特約の大きな利点です。
医療保険を選ぶ際には、主契約の内容はもちろんですが、自分にとって必要な特約が選択できるかどうかも、大事なポイントになります。

AFH283-2020-0012 3月23日(210323)