医療保険の入院限度日数

医療保険の入院限度日数

医療保険の柱のひとつでもある「入院給付金保障」。
これは「入院1日あたり5,000円給付される」といった具合に、入院日数に対して給付金額が決まってくる保障です。
そして「何日間の入院まで保障しますよ」といった保障の「入院限度日数」も決まっています。
「何日間の入院まで保障すべきなのか」というのはとても悩まされる問題だと思います。また医療保険契約において「入院日数」の考え方は少しわかりにくい点もあります。

このページでは、医療保険の入院日数についての考え方や、どれくらいの日数を保障しておけば良いか?の参照データとして、一般的な各病気のデータをご紹介しています。

医療保険における入院日数の考え方

まず、医療保険における入院日数についての考え方について解説します。
保険ならではの考え方があり、勘違いしやすいので注意が必要です。

●「1入院」の考え方

では、保険会社の定める「1回の入院」とは、どのような期間を指すのでしょうか?
この「1入院」に関する考え方は、少しわかりにくいので注意が必要です。
入院1回のカウントの仕方には、「同じまたは関連した病気で、1回目の入院の退院から180日以内に入院した場合には、2回ではなく1回の入院とみなす」というルールがあります。

例えば、入院限度日数30日の保障に入っていて、1回目の入院は20日間だったとします。その退院後、120日後に再度同じ病気で20日間入院した場合、一般的な感覚では「20日の入院を2回した」となるので、30日の入院保障に入っていれば入院2回分の給付金が受け取れるように感じると思います。
しかし、実際には同じ病気で、180日以内に入院しているので、1回の入院として扱われます。日数は20+20で40日となります。保障は30日までしかありませんので、10日分は給付金が受け取れないということになるのです。

このように短期間のうちに複数回入院したときは、入院数のカウントについて注意が必要です。

(例)同じ病気で2回入院した場合

●免責日数

最近の医療保険では、日帰りの入院から保障される保険商品が多いのですが、特に古い医療保険の中には「免責日数」というものが設定されているものがあります。

免責日数とは、例えば4日目の入院までは保障しないといったように、短い入院を給付対象から外すといった契約です。免責日数が長いほど、支払う保険料は安くなります。
古い医療保険に入られている方は、この免責日数が設定されている場合があります。ぜひ一度確認してみてください。

●通算支払限度日数

1回の入院に対する支払限度日数は「1回の入院に対して何日まで保障しますよ」というものですが、医療保険においては、無制限に何度でも入院できるわけではありません。

「通算支払限度日数」というものがあり、例えば通算1,000日と設定されていた場合、40日の入院を30回、通算1,200日入院した場合には、1,200日すべてが保障されるわけではなく、1,000日までが保障され、200日分は保障されないということになります。
「1入院に対する支払限度日数」だけでなく、この「通算支払限度日数」にも注意が必要です。

日本の平均入院日数は29.3日

それでは、実際に入院限度日数を選択する際には、何日にすべきなのでしょうか?
国内の入院患者、全ての病気の平均入院日数は「29.3日」となっています。
厚生労働省 「平成29年 患者調査」より

つまり、何か病気やケガなどで入院した場合、平均すると約1ヶ月で退院できるということなのです。
この背景には、入院期間の短縮化が進んでいることが理由に挙げられます。医療技術の発達や医師・看護師の不足なども理由に挙げられますが、国の制度として、入院期間が短い方が病院の利益が上がるようなしくみになったことが大きな要因になっています。

●病気ごとの平均入院日数

それでは次に、それぞれの病気ごとの平均入院日数についてご紹介します。
三大疾病やがんなどの病気は、どれ程の期間の入院が必要なのでしょうか?
また、入院期間が長くなるのはどのような病気なのでしょうか?

傷病分類別にみた退院患者の平均在院日数
1.厚生労働省 「平成29年度 患者調査」をもとに作成
2.平成29年9月1日~30日に退院した者を対象とした

このように、三大疾病なども含むほとんどの病気の平均入院日数は、1ヶ月以内になっています。
特に入院期間が長くなるのは「統合失調症」の531.8日、次いで認知症の349.2日となっています。精神的な病気や障害は特に入院期間が長くなる傾向があります。
特に統合失調症を年齢別でみると、65歳以上では平均1,210.6日の入院期間となり、3年以上という超長期入院となります。ここまで長くなると、ご家族を含めた負担はとても大きなものになるのではないでしょうか。
このように、どの病気になるかによっても入院期間は大きく変わってくるといえます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
医療保険における入院日数には、「1入院の考え方」「通算支払限度日数」など、一般的な考え方と異なる部分があるため、注意が必要です。

また、日本国内の平均入院日数は29.3日と、1ヶ月以内で退院できる場合がほとんどであるといえます。
しかし、病気によっては長期入院となってしまうケースもあり、統合失調症などの精神疾患などでは、平均531.8日と非常に長い期間に至ることもあります。
この「可能性は低い」でも「もし長期入院になったら、自己負担額は大きい」ということから、医療保険をどのように備えるかどうかを考えてみると良いでしょう。

AFH283-2019-5024 4月5日(200405)