医療保険を見直す前に知っておくべき6つの注意点
「不要な特約を解約して保険料を安くしたい」
「定期医療保険から終身医療保険に乗り換えたい」
「結婚したから、保障をより手厚くしたい」
など、さまざまな目的で医療保険の見直しを検討される方がいらっしゃると思います。
ですが、医療保険を見直す際には、さまざまな注意点があります。
「元の契約を解約したら、新しい契約がまだ保険期間になっておらず、しかもその間に入院してしまった。」
「元の契約を解約した後に新しい契約を申し込んだが、審査が通らなかった。元の契約に入り直したら保険料が上がってしまった。」
このようなことにならないように、気を付けなければならないポイントがいくつかあるのです。
このページでは、医療保険の見直しや解約の際に、特に注意すべき6つの点について解説していきます。
【目次】
契約する年齢で保険料が上がってしまう
医療保険の見直しをする際に、まず理解しておく必要があるのは「医療保険は契約する年齢で保険料が上がってしまう」という点です。
もし保険料を安くするために、若いころに加入した保険を見直すのであれば、現在の年齢で契約することで保険料が上がる可能性があることにも気を付けておく必要があります。
- ●一度解約してしまうと、同じ保険に入り直しても保険料は上がってしまう
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また、この点でさらに注意が必要なのは「一度解約してしまうと、もう一度同じ保険に入った場合でも、支払う保険料が上がってしまう」という点です。
例えば20歳の時に加入した保険の月々支払う保険料が2,000円だとします。
30歳の時に誤って解約してしまい、再度同じ保険に入ろうとしても、30歳で加入する場合には3,000円になり、同じ保障内容でも、支払う保険料は上がってしまうのです。
医療保険を見直す際には「一度今の保険を解約してしまうと、再度入り直す際には保険料が上がってしまう可能性がある」ということを、きちんとおさえておきましょう。
新しく契約する際には健康状態の審査が必要
次に、今入っている医療保険を見直して、新しい保険に入る場合には「契約する際にまた健康状態の審査が必要になる」点にも注意が必要です。
今加入しているのが終身医療保険の場合には、加入したときの審査のみで一生涯保障されます。また定期医療保険の場合にも、更新する際には、健康状態の審査は必要ありません。
医療保険に入り直す場合にのみ、審査が必要なのですが、今入っている保険に加入した後に入院歴がある、健康診断で指摘を受けている場合には、新たな医療保険に加入するのが難しいケースもあるので、注意が必要です。
元の保険の解約と新しい保険契約の成立
保険を見直す際に特に注意が必要なのは「元の保険の解約は、新しい保険契約の成立を確認してから」という点です。
新しい保険に入り直す場合、入院歴や健康診断によっては、入ることができないことがあります。
保障が開始される前に元の保険を解約していると、このように万一新しい保険に入れなかった場合に、保障がない状態になってしまいます。
その際に元の保障に入り直そうとしても、前述したように契約する年齢が上がることにより保険料が高くなってしまったり、入院歴や健康診断の結果などが要因で加入できなかったりします。
「元の保険の解約は、新しい保険契約の成立を確認してから」こちらは特にきちんと確認しておく必要があります。
保障の開始時期に注意が必要
次に、保険を契約した際に「保障が開始する時期」について解説します。
「保険会社への申し込みが終われば、保障は開始される」と思われている方が多いかもしれませんが、実は違います。
この点は誤解が多いので注意が必要です。
誤解したまま手続きを進めてしまうと「新しい保険の保障開始前に、元の保険を解約してしまい、無保険の状態になってしまう」期間が生まれてきてしまう危険性があります。
- ●医療保険の保障が開始される条件とは?
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まず保障が開始する時期を「責任開始日」といいます。その責任開始日は、下記の3点が全て揃った時点から開始となります。
- 申し込み
- 1回目の保険料払込
- 告知(告知書への記入、健康診断などの結果、嘱託医の診断)
つまり、申し込みを終えて保険会社が承諾していたとしても、1回目の保険料の払込や告知なども終わっていなければ、保障は開始されないのです。
申し込みを終えて、保障が開始していると誤解してしまい、元の保険を解約してしまうと、保障のない無保険の期間ができてしまいます。
元の保険を解約する際には、新しい保険契約の保障が開始されているのをきちんと確認してからにしましょう。
健康状態に不安がある方の医療保険見直し
最近テレビCMなどで「○○歳以上からも入れます」「持病があっても入れます」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
こちらは「引受緩和型」という種類の保険です。通常の保険より加入条件が緩和されており、入りやすくなっていますが、その代わりに保険料が割高になっており、保障も限定されているので注意が必要です。
つまり、通常の保険の保険料の方が安く、保障内容も充実しているので、通常の終身医療保険など充分に将来までの保障を持っている方は、見直しの必要がないケースがほとんどです。
また、もし引受緩和型の医療保険に加入する場合には「保険会社ごとに加入する条件が異なる」ことも覚えておきましょう。
仮にA社では加入できなかった場合でも、B社では加入できるといったことが充分あります。
また健康状態を告知する告知書の書き方によって、審査結果が変わってきますので、保険相談サービスなどで専門家に相談することをお勧めします。
貯蓄型医療保険の見直しの注意点
保障を持ちながら、貯蓄することもできる「貯蓄型医療保険」。
この貯蓄型医療保険の場合、満期になる前に解約してしまうと、戻ってくるお金が少なくなってしまい、解約時期によっては元本割れしてしまうこともあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
医療保険の見直しの際には、さまざまな注意点があります。おさらいしてみましょう。
- 契約する年齢で支払う保険料が上がってしまうので注意が必要
- 新しい保険に加入する場合には、健康状態の審査必要
- 元の保険の解約は、必ず新しい保険の成約を確認してから!
- 保障の開始時期は誤解が多いので確認が必要
- 健康状態に不安がある方は「引受緩和型」の特徴を確認しておく
- 貯蓄型医療保険の解約は戻ってくるお金が減るリスクがある
このように注意すべき点をおさえた上で、より良い保険を選べるようにしていきましょう。
AFH283-2024-0017 3月5日(260305)