定額保険と変額保険の比較

定額保険と変額保険の比較

変額保険について色々と調べてきましたが、そもそも保険商品には「定額保険」と呼ばれるものが存在しています。定額保険と変額保険、その名称から対をなすものということはわかりますが、実際にはそれぞれにどのような特徴があり、それぞれにどのようなメリットがあるのでしょうか?

定額保険と変額保険、それぞれの特徴

●定額保険

定額保険とは、契約時に定められた保険金の金額が、保険期間中に変わらない保険のことを指します。

(例)終身保険

保険の種類として「定額保険」という商品があるのではなく、さまざまな種類の保険商品について、その保障される保険金額が変動せず、契約時に定められた金額のまま一定であるタイプの商品を指して、定額保険と呼ばれます。

定額の死亡保険を契約していて、その死亡保険金額が1,000万円である場合、契約から1年後に亡くなった場合でも、30年後に亡くなった場合でも、受け取れる死亡保険金額は、同じ1,000万円となります。

定額保険の場合は、亡くなった時などに受け取れる保険金の金額がわかっていますので、将来的な安心感はあるといえるでしょう。

●変額保険

一方の変額保険では、支払われることになる保険金が一定ではなく、変動することがあります。

(例)変額終身保険

保険会社が契約者から預かった保険料の一部を、他の保険種類と区別した特別勘定において、株式や債券を中心に運用し、運用の実績によって保険金や解約返戻金の金額が増減するのが大きな特徴です。

主な変額保険の商品においては、死亡保険金、高度障害保険金に対して、運用実績にかかわらず最低限の保険金額(基本保険金額)が保証されていて、たとえ運用実績が悪かった場合でも、最低限の死亡保障や高度障害保障の保険金を受け取ることができます。
ただし、変額有期保険における満期保険金や、変額個人年金保険における年金原資や年金受取総額には、一般的には最低保証がなく(※)、運用実績によっては元本割れをする(損をする)ことがあります。
(※保険会社によっては、最低保証のあるタイプの商品を取り扱う保険会社もあります)

変額保険の特徴と種類

インフレによって価値が変わる? ~定額保険と変額保険の比較

定額保険と変額保険の特徴について、改めてまとめてみることにしましょう。

●定額保険の主な特徴

・死亡保険金・高度障害保険金の金額が定額
契約時に定められた金額の保険金を、死亡した時または高度障害状態となった時に受け取れます。

・満期保険金が定額
契約時に定められた金額の満期保険金を、満期時に受け取れます。

・解約返戻金が定額
契約時に定められた保険料を、既に払い込んだ年月数において計算された金額の解約返戻金を、解約時に受け取れます。

●変額保険の主な特徴

・死亡保険金・高度障害保険金の金額が変動
保険会社による運用実績により増減した金額の保険金を、死亡した時または高度障害状態となった時に受け取れます。
⇒主な商品においては、基本保険金額が定められているため、最低限の保険金額が保証されています

・満期保険金が変動
保険会社による運用実績により増減した金額の満期保険金を、満期時に受け取れます。
⇒主な商品においては、最低保証がありません
(※最低保証のあるタイプを取り扱う保険会社もあります)

・解約返戻金が変動
保険会社による運用実績により増減した金額の解約返戻金を、解約時に受け取れます。
⇒主な商品においては、最低保証がありません
(※最低保証のあるタイプを取り扱う保険会社もあります)

ざっくりというと、受け取れる金額が安定しているのが定額保険、受け取れる金額が多くなるかもしれないけれど少なくなるかもしれないのが変額保険、ということになるでしょうか。

ではここで、経済成長や物価の上昇など、世の中で「インフレーション(インフレ)」が進んだとして、もし30年後の物価が10倍になっていた場合、どのようなことが考えられるでしょうか?

●例えば、現在のあなたが、「現金100万円」を持っていたとします。

この100万円を今使えば、その価値は「100万円」相当の価値があることになります。
この100万円を使わず、銀行への預金や投資などにも使わず自宅に保管していたとして、物価が10倍になった30年後に使ったら、30年後の世界では「10万円」相当の価値しかないことになります。

この考え方は、将来受け取れる保険金にも同じことが考えられるのです。

●例えば、定額である死亡保険を契約し、その死亡保険金の金額が「1,000万円」だとします。

契約をした30年後に亡くなった場合、支払われる死亡保険金の金額は1,000万円のままですが、もしその30年の間に物価が10倍になっていた場合、その死亡保険金の価値は「100万円相当」、つまり「1/10」の価値になってしまっていると考えられます。

●このようなインフレにも強いのが変額保険です。

経済成長や物価の上昇があれば、おそらく運用実績も上がっていると考えられます。
死亡保険金1,000万円である定額の死亡保険と、死亡保険金の基本保険金額(最低保証)が1,000万円である終身型変額保険とを比べた場合、比較的多い保険金を受け取れる可能性があるのは変額保険であると考えられます。
最低でも同じ1,000万円を受け取れることになりますので、「死亡保障」にこだわって考えると、保険料も比較的お手頃な変額保険の方が向いているとも考えられるのです。

ただし、有期型の変額保険の場合や、終身型の変額保険を途中で解約をした(解約する可能性がある)場合は、必ずしも同じようには考えられないことになります。これは、満期保険金や解約返戻金には、基本的に最低保証がないからです。
もし、運用実績が悪かった場合、満期保険金や解約返戻金においては元本割れをする(損をする)可能性があります。

もちろん定額保険であっても、満期保険金や解約返戻金はそれまで支払った保険料の全額が必ず返ってくるわけではありませんし、そもそも解約をする前提で保険を検討すること自体が考えにくいことですが、検討要素としてはそれぞれの特徴として理解しておくことも必要でしょう。