NISAと学資保険
お子様の教育資金を貯めるには、色々な方法があります。 銀行や郵便局の「預貯金」、保険会社や共済の「学資保険」、また、NISAなどを活用した投資をお考えの方もいらっしゃると思います。
NISAとは株や投資信託に投資したときの売却益や配当金・分配金が非課税となる制度であり、2024年1月からは制度の内容が大きく変わる新NISAも始まります。 詳しくは「話題の新NISA 5つのポイント」をご覧ください。
例えばお子様の大学資金として18年後までに500万円を貯めたいと思ったとき、新NISAでは年間で360万円、生涯で1800万円(うち成長投資枠は最大1,200万円まで保有可能)の非課税投資枠が使え、また非課税期間も無期限なので、教育資金等を長期で貯めようと考えている方には、活用しやすい制度といえるでしょう。
ただし、株式や投資信託には、基本的に元本保証はありません。 大切なお子様の学費ですから、予定より減ってしまっては大変です。 しかし、iDeCoやNISAの登場によって、「投資は自己責任」という認識が広まり、「投資や運用にリスクがあるのは仕方がない」「多少リスクがあっても、ほとんど資産が増えないよりは良い」と低金利の預貯金等よりも、NISAなどを活用した株や投資信託への投資を選択される方は、以前よりも増えているかもしれません。
そして実際に投資を行う際は、「リスク」と「リターン」を天秤にかけながら、投資対象を検討されるのだと思います。目的が教育資金であれば「なるべくリスクが少ないものを」とお考えになる方が多いかもしれません。
ここまで、何度か「リスク」という言葉が登場していますが、それらはすべて投資結果に影響を与える「投資のリスク」という意味です。
しかし教育資金など重要な貯蓄には、もう一つ考慮していただきたい「リスク」があります。
それは、「人生のリスク」です。
親に万一のことがあったとき、本来18年間で行うはずだった投資や貯蓄が、その時点で止まってしまうかもしれません。
運用結果の良し悪しよりも、重大な問題でしょう。
そうした万一のリスクに対応できるのが「保険」です。 例えば学資保険であれば、契約者である親が亡くなった場合は、それ以後の保険料の支払いは無く、設定した年齢にお子様が達したときにきちん学資金が支払われます。 もちろん、万一のことがなければ予定通り保険料を支払うことで、学資金を受け取ることができます。つまり「自分が元気でも、万一の時でも、学費を用意してあげたい」という親の思いを叶えてくれるのが保険なのです。 つまり「NISA」と「学資保険」は、そもそもの役割が異なるものなので、運用結果のリターンやリスクで比較することは、適切ではないのかもしれません。
ー保険の運用も、選べる時代 保険で教育資金を貯める場合、学資保険以外にも選択肢はあります。 終身保険や養老保険、一括で保険料を支払う一時払終身保険など。 運用の対象も、投資信託やドルなどの外貨も選べ、また、「死亡」だけでなく、「がんや三大疾病」の保障と貯蓄を合わせた保険もあります。大きな病気になって収入が減り、貯蓄が出来なくなったときに備えるためで、住宅ローンの団体信用生命保険の「がん特約」等と同じ考えです。
どんなタイプの保険が適切かは、お客様それぞれのご家庭の事情、ご心配事、その他の貯蓄や資産運用の状況によっても異なりますので、まずは私たちにご相談ください。 FP等、専門知識を持ったスタッフが、しっかりと対応させていただきます。 「投資のリスク」だけでなく「人生のリスク」も踏まえた教育資金づくりを、お客様と一緒に考えさせていただきます。